|
 |
シンデレラ城
ドイツの住宅事情を視察するツアーに添乗した
1989年(平成元年)の5月。
ドイツのフランクフルト郊外で行われた2日間の宅地開発セミナーを終えて、中世の街並みが今も息づく全長250キロのロマンティック街道を北から南へバスで下った。
街道沿いは赤い屋根、
黄色や肌色の壁の木組みの家並みや石畳が続き小高い丘陵には、教会の塔や古城が点在する。
途中ディンケルスビュールの小さな食堂で昼食をとった。
1時間ほどのフリータイムの際、大きな木に囲まれた歴史を感じさせる小さな公園を見つけると何とゴルフ場だった。
公園の中央に古めかしい白い窓枠のしゃれた食堂があり、テラスで食事をとっている華やかな衣服の60歳前後の男女が大勢いる。緑一色の中に大変映えて見えた。
コースは、その食堂件クラブハウスの周りにレイアウトされていた、距離も短いので、プレーをしている人達もみんな視界に入る。
小鳥がさえずり、リスも時折顔を見せる。
ゴルフまでがあたかも、中世の頃からあったようにアレンジして、生活に引き込んでしまっている感じがした。
何と余裕のある老後の楽しみ方なんだろう。暮らしのふところが深い。
翌日は、ディズニーランドにあるシンデレラ城のモデルになったという『ノイシュバンシュタイン城(別名・白鳥城)』に向かった。
バスを降りて、全員が馬車に乗り換える。
御者の合図で出発、蹄の音を響かせながら、緑深い森の小道を15分くらい進むと、ゆっくると白が木々の間から見え隠れしながら近づいてきた。
ルートヴィッヒU世が17年間をかけて完成したといわれるだけあって、城内の造りは大変きらびやかで豪華だ。
近年、日本からのヨーロッパへのハネムーン客にも人気の、観光スポットになっている。
北ドイツを旅するなら、5月がもっとも爽やかさを感じさせるいい季節だ。
一行はその後、
スイスアルプスの3500メートルのユングフラウヨッホを登山電車で登り、ふもとの村グリンデルワルドでアイガー北壁を眺めながら旅の疲れを癒した。

村と言っても世界各地から観光客が集まる所。
街のメ−ンストリートには高級品店が軒を連ねている。
夕食のフォンデューをホテルの食堂でとりながら、女性グループはショッピングの戦果に花を咲かせた。
それに聞き入っている男性グループも満足げな表情だった。
|
 |
|
|
 |
|