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オリンピック
「ジョイナーを見たいなぁ」
「ジョンソンとカールルイスも面白いぞ」
1988年(昭和63年)10月、
ソウルオリンピックが始まったばかりの時だった。
競技がTVで放送され、矢も楯もたまらなくなった私の
友人たちが、ぜひ観戦ツアーを組んでほしいと言ってきた。
日本国内での入場券販売のオフィシャルエージェントに
なっていたJTBは、本社にオリンピックの事務局を
設置していた。
早速、飛行機およびホテルの仕入れと並行して、
入場券の確保を事務局に依頼した。
ところが、開会式から始まって各種目の入場券は
とっくに発売済みとなっていた。
そこで、
ソウルの現地あっせん事務所に掛け合ってもらい
なんとか人気種目の陸上競技と柔道の入場券が
手に入る見込みとなり出発となった。 |
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オリンピック競技場のゲートをくぐると
大きな歓声が聞こえてきた。
お目当ての女子200メートルの準決勝が、われわれの
ちょうど前をスタート地点にして始まるところだった。
ジョイナーがいる。
光るよう褐色の肌に布地の少ないウェア姿。
あの手の指のマニキュアも見事で、
お尻をあげた独特のスタート練習を繰り返していた。
オリンピックは開催の何年も前から
現地受け入れホテルの確保に旅行業者間でしのぎを削る。それに、乗り物を加えて、旅行商品を造成し、
お客様をご案内する。
1996年(平成8年)は、
アメリカ南部、ジョージア州アトランタで開催される。
今、現地では世界の旅行業者がホテル確保に火花を
散らしているようで、
「ホテルの数が不足気味だ」との情報も入ってくる。
映画「風とともに去りぬ」の舞台となったアトランタは、
英国風の豊かで上品な雰囲気を持つ土地柄で、
ニューヨークの「ビッグアップル」に対し、
「ビッグA」のニックネームで呼ばれている。
近くには、ニューオーリンズやディズニーワールド、
マイアミなど観光地が点在し、
日本から多くの観戦・観光客が見込まれている。
4年に1度の大きなイベントを、現地で体感する感激と
興奮は、お客様に忘れがたい印象をもたらすようで、
今でもソウルが時々話題にのぼる。
オリンピックはぜひ味わっていただきたい
おすすめの旅行スポットだ。
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