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    きーさん 添乗員日記
 
 
北陸中日新聞
      に掲載中
過去の記事
  ベトナムは今<1>
初添乗のころ<2>
長江横断遠泳大会<3>
ワインのお返し<4>
夫婦円満旅行の誕生<5>
沈まぬ太陽<6>
キーウエストの神風<7>
五番街ティファニー<8>
『ルンビニー園』<9>
機長と社長<10>
海の都で<11>
動物漫才<12>
ロードサイド店<13>
危機一髪?<14>
新入り操縦士<15>
スキーツアー企画<16>
『ほのぼの旅行』<17>
出向を命ず<18>
ハイジャックに<19>
シンデレラ城<20>
休息とお祭りの島<21>
国際結婚<22>
ハイティー<23>
オリンピック<24>
買い物<25>
アスワンでの母娘<26>
・ルクソールの休日<27>
大失敗の巻き<28>
自由行動日<29>
香港に始まって<30>



 

ルクソールの休日

アスワンを後に一行は次の訪問地
「ルクソール」に向かった。

ナイル川をはさんで、ルクソールの町は紀元前エジプトの首都だったところ。
東岸のカルナック神殿や西岸のツタンカーメン王の墓のある王家の谷の観光を終え、
ナイル川の中・クロコダイル島にあるドイツ系の5つ星
「モーベンピックホテル」に入った。
旅装を解いた各コテージのまわりには、芝生が敷き詰められ色とりどりの花がここかしこに咲いている。

夕刻7時、夕食のレストランに向かって芝生を横切った時、ちょうどナイル川に夕日が沈むところだった。
黄昏の雰囲気の中、静かな音楽が流れている。
背の低い木々の間から見える船着場には、ファルーカ
(帆船)が帆を下ろしながら帰ってくる。
オレンジ色が向こう岸のヤシの木々を黒く染めながら、
最後の輝きを見せている。
人々はプールサイドの植え込みに囲まれたカフェテラスでビールなどを飲みながら静かにサンセットを楽しんでいた。


翌日は日光浴や読書、散策を楽しむグループと
ルクソールの町を馬車で見物に出るグループとに
分かれた。

午前10時に馬車7頭でホテルを出発。
コーランのお祈りの声がどこからともなく聞こえる
ナイル川沿いの田舎道を
蹄や鈴の音を響かせながら進む。
先頭から振り返ると、
各馬車のご夫婦が子供のようにはしゃいでいる。
御者になったつもりでかけ声をかけている人もいる。
気に入っていただいたようだ。

ルクソール博物館を見学した一行は市場に入り、
馬車を下りて少し歩くことにした。
野菜、肉、果物、香辛料など
道路にあふれんばかりに並べられている。
買い物に行き交うエジプト人は、人なつっこい表情で
われわれにあいさつのしぐさを返す。
にぎやかで、生き生きとした雰囲気は
われわれを3千年前の古代エジプトに
タイムスリップさせてくれた。

その国の生活のにおいを、
肌で感じることの出来る市場を見物することは、
旅行の印象をより深くしてくれる。
こうしてルクソールの2日間の休日は終わった。
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